2019年、東京キルトアンドステッチショー後日談です。
今年は百恵ちゃんのキルト本「時間の花束」のお陰なのか、昨年よりも人が多かったように思いました。
ただ、百恵ちゃんがキルト界に貢献しているかのように思われるのでしょうが、私にはキルト界が百恵ちゃんを利用しているようにも思えてちょっと微妙な気がしました。
展示されていた作品はビーズで編んだ友和さんのギターのストラップや、祐太朗・貴大とアップリケされたお弁当ケースなどもあって、普通の生活の中で幸せな暮らしぶりだと思えて、なんかほこっとしました。
百恵ちゃんの作品はいつも思うことですが、基本に忠実で丁寧だと。長~~~い時間をかけて趣味を続けている姿勢はすごいの一言です。
百恵ちゃんをご存じでない世代も多いですが、今の日本の人口が50代以上と50代以下とほぼほぼ人口同じぐらいなので日本人の半分はリアル百恵を見ていた世代です。私もそうですがいまだに百恵ちゃんには弱いです。
百恵ちゃんは歌手としての方が輝いていたとは思うんですが、百恵ちゃんといえば赤いシリーズ。本当は宇津井健の赤いシリーズとも言わないといけない大映ドラマなんですが、今見ればむっちゃ突っ込みどころ満載で、韓流ドラマを超えるほどドロドロで「なんでやねん!」と言ってしまうドラマですが、百恵ちゃんはドラマ「赤い運命」で第9回テレビ大賞優秀個人賞を受賞したんです。その最終回は一度ご覧ください。
だいぶ年を取ってから再放送を見て驚いたんです。むっちゃ俳優さんうますぎるんですよ。まじめすぎるドラマなので真剣演技なんですよ。宇津井健、三国連太郎がこれほど上手だったとは。また秋野暢子もうまいんです。ビックリ。周りがすごすぎるので、百恵ちゃんが大した演技力でないのに気付くのです。これを10代からこんなにすごい人ばかりと仕事して、どんなにびくびくしてただろうなとか、緊張の連続だったろうなと。すごい覚悟だったと思うんです。こんな才能の塊たちを見ていたら、自分の力も上がるけれど、限界も感じるだろうとも。
百恵ちゃんという人は自分をかなり客観的に見て、自分を知っている人だったんじゃないかと思うんです。あのままの演技では何年もできなかっただろうなと。
歌手としてもっともっと、百恵ちゃんの歌は聞いてみたかったとは思うんですが、21歳で役割を演じきって、潔く、また自分が生きていく道をしっかりと見えていたところが凄い方です。
だから、百恵ちゃんはやっぱり、伝説の人です。